茶道具の中でも地味な存在の「涼炉」ですが涼炉(りょうろ)は煎茶道特有の道具で、 お湯をわかすための焜炉(こんろ)です。「冷炉」「茶炉」「風炉」とも呼び、 ボーフラと涼炉台(涼炉を置く台)とセットで、使用されます。 涼炉の胴体の形により、色々な種類があります。大きさは色々ですが、おおよそ高さは24cm前後、胴の太さは12cmくらいのものが標準と言われています。持ち運びやすいよう、背の低い涼炉もあります。 火をつけ、湯を沸かす為の道具なので、高温に耐えられる素焼き製の物がほとんどです。近年装飾性に富んだ磁器製の物も作られるようになったが、火をくべる火袋部分だけは素焼きの別の部品がはめ込んであることが多いです。近年は炭を熾す手間の問題や、特に公共団体が運営する茶室で屋内での火気の使用が制限されるケースが増えていることなどから、火袋部分を電熱器などに置き換えたものを使用することも多い煎茶道具です。