骨董品買取では福岡県春日市に出張買取でお邪魔いたしました。こちらのお宅では京焼を主体に煎茶道具や鉄瓶、掛軸や茶釜などたくさんのお茶道具を拝見させていただきました。今日はその一つの赤楽茶碗をご紹介いたします。作家銘は「加藤五山」さんです。うっすらとピンク色した土味の良い茶碗です。この方は代々尾張藩士としてやきもの掛りを勤めた家柄で父鶴仙は陶器作陶の傍ら染付磁器の製作に没頭し、伊勢神宮、明治神宮、熱田神宮、国府宮など神社、徳川美術館、宮家などの作品を制作しています。加藤五山さんは先代の伝統技術を受け継ぐとともに、瀬戸染付伝統技法の発展に貢献しました。さらに真珠釉、釣窯釉を独自に開発し、用の美を求め楽しむ作品の数々を製作しました。 2009年五山没後は、加藤益浩さんがその技術を継承し、新たに竹炭釉を開発しました。下は略歴です。参考までに…

昭和28年米国東洋趣味展金賞、クラフトデザイン食器展、通産省愛知県展など数十回受賞。
昭和47年古染付伝統工芸の製作と中国に染付研究と陶磁指導に45回外遊。
昭和51年中国故宮博物院より元時代染付の復元製作する。
昭和55年中国故宮博物院祥瑞花瓶永久保存。
昭和56年愛知見伝統技術優良保持者認定。
昭和59年高島屋日本橋店初個展。
昭和60年アイルランド国立博物館日本大使館永久保存。
昭和61年日中友好協会北京記念館涼磁永久保存。
昭和62年分化保存推挙 陶漆花瓶瀬戸市永久保存。
昭和63年皇室行事抹茶碗謹作。瀬戸市仲洞町五山陶房 本名五郎 号に竹霞庵。