純銀製の湯沸/煎茶道具買取・福岡・骨董…
福岡県太宰府市より純銀製の湯沸、銀瓶を
お預かりいたしました。とても重厚な湯沸かしで霰の地肌が高級感を醸し出していますね。
銘は「錺師 壱寿」とありました。

銀の湯沸・茶道具

錺師は寺院の屋根の側面や襖の取手・調度品の角などにみられる金色の金具を作る職人です。強度や耐久性を高める実用性と美しく飾る装飾性を兼ね備えたその仕事は正にアーティストです。中世の銀(しろがね)細工の技法を受け継ぎ17世紀の近世になって独立しました。居職(いじょく)であり、さらに彫金、細金(ほそがね)細工、鑞(ろう)付け、鍍金(めっき)などの金属表面処理の技法も取り入れ、金属加工技術の総合者となりました。工具は鎚起の金床(かなとこ)、金槌(かなづち)、金鋏(かなばさみ)や彫金のたがね、やすりなどです。製作品は、茶道具のほか鎖、指輪、簪(かんざし)、煙管(きせる)などや、箪笥(たんす)、長持(ながもち)など家具の金物、または灯籠(とうろう)、駕籠(かご)、輿(こし)、車などの金具や建築物の家形飾(やかたかざり)などであったが、近代になって、装身具の流行につれて、金銀細工師ともいわれるようになり、首飾り、耳飾り、カフスボタン、宝石箱、たばこケース、コンパクトなどを製作するようになりました。他にも銀瓶や銀の湯沸、茶釜など幅広く作られたようです。ありがとうございました。